2018年の途中にアメリカ駐在から帰国して1年半が過ぎました。
思い返せば2014年に子供が生まれてすぐに赴任が決まり、物価の高いアメリカで教育費(デイケア代)の額に白目を剥き、日米間の引越しを繰り返す中で出費がかさみ・・・
という激動の日々を越えて、ようやく腰を落ち着けて貯蓄や資産運用に向き合えるようになってきました。
2019年冬のボーナスを反映した最新の資産状況を振り返ると同時に、今後30年のシミュレーションも行います。
2020年はじめの時点で総資産は約1600万円。子供が小さいうちが貯め時なので、今年も運用を継続します。
へらじか家の資産の前年比較
約1年前に書いたこちらの記事では資産額は約1000万円でした。
ここから1年で貯蓄ができたこと、および昨年時点でカウントから漏れていた財形貯蓄と持株会の金額を足したことで、総資産は約1600万円となりました。
総資産の把握を怠っていたために、正確な前年度比較ができないことに。。。
この反省を活かして、今年からGoogleスプレッドシート上で銀行・財形貯蓄・証券などの金額をアップデートしていくことに決めました。
グラフ機能がイマイチですが、これでどの端末からもアクセスができるようになったので更新が楽に。
資産の構成比(リスクvs無リスク)
棚卸しの結果、3分の2が預貯金=無リスク資産でした。
数年前、海外駐在期間中は運用ができず低金利の普通預金で資金を遊ばせて悔しい思いをしました。
その時期と比べると、運用=リスク資産に仕向ける割合が増えています。
2019年後半は高騰する株式市場におののいて買い控えをしまったので、もう少しリスク資産の割合を上げたいところ。2020年は機械的に積み立てる仕組みを導入したいと考えています。
内訳は以下。ブルー系は無リスク、イエロー系はリスク資産。
ここでは個別株もETFもまるっと「証券」に括っています。どんな仕分け方が良いかは考え中。あまり凝ると更新が億劫になってしまうので、シンプルなところから始めています。
今後30年の資産シミュレーション
保有資産の棚卸しが終わったので、未来に向けたシミュレーションを行ないました。
計算にあたっては以下の仮説を置いています。
- へらじかの一馬力、賃金上昇率毎年1.5%
- 家は福利厚生扱いの賃貸に10年、その後自分で賃貸
- 子供2人はテンプレ通り小中高が公立、大学は私立文系
- 毎年、総資産額の1%の運用利回りを想定
本気でシミュレーションするなら子供が中学から私立に行く場合だったり、妻が仕事に復帰してダブルインカムになるケースや2回目の海外駐在なども考慮しなくてはならないのですが、複雑にすると手間がかかる一方見返す気が起きなくなるので、一番シンプルにやっています。
シミュレーション結果はこちら。
黄色い棒グラフは単年の収支を表しており、2027年までは順長に貯蓄が可能。子供が小さいうちが貯めどき、という通説はこうして自分の財布に合わせてグラフ化するととても腹に落ちます。
2028年から貯蓄額が減っているのは子供の進学と、家賃補助の打ち切りによるもの。勤め先では海外赴任からの帰任後10年間までは住宅補助あり。
この期間内にある程度の下地を作れると、2030年代前半の子供の進学に伴う支出に耐えられる家計ができる見込み。
具体的には、この時点での3000万円を基にして高配当株・ETFによるインカムを得られる状況作りが鍵になります。
シミュレーションを踏まえた今年の方針
上記のシミュレーションから落とし込んで、今年やるべきことを考えました。
- 配当収入を増やすための追加投資(NISA枠活用)
- 持株会の一部売却
- 子供が私立校に通う場合の試算
1点目については、シミュレーションの条件設定に置いた「保有資産額の1%の運用益」という基準にまだ達していないため、2020年中にNISA枠を活用して配当収入を増やすつもりです。
1600万円に対する1%なので、16万円の配当収入が得られる体制が作れれば良し。
全額をリスク試算にはできないので、600万円を3%で運用するようにアロケーションを見直します。
2点目も上と関連。持株会の中に入れておくとDRIPよろしく配当金でさらに自社株を買えるのですが、求める3%に対して利回りが低いことがネック。
一部を売却して3%台に近い投信かETFに置き換えることで運用の雪だるまを大きくするつもりです。
後日追記:
実際に自社株の売却が完了しました。実は年末から考えていたので、足掛け2ヶ月くらいかかりました。
3点目は、まだ先の話ではあるけれど資金計画に大きな影響がある項目。
家は基本的に賃貸。車はすでに購入済みとなると、学費が一番大きな支出になります。
中高から私立に行く場合、大学が理系や芸術系の場合、そして留学をした場合とでそれぞれ支出が大きく増えるため、それを見越した計画も作る予定です。
結果によっては資産運用の方針転換だけにとどまらず、転職による年収アップなども視野に入れなくてはならないので、夏のボーナス時にまた記事にできるよう、このシミュレーションを妻とも共有しつつじっくり考えます。
先々を見通すと無理のない資金計画が組める
この記事で言いたいことは結局、これです。
世の中に資産運用系のブログは多くありますが、保有資産額、家庭の環境や職業によって最適解は様々なので、一概に誰かのスタイルを真似するというのは無理があります。
まず自分の足元を見て、そこから目標値を決め、リスク許容度を決めていくのが良いのではと、資産運用においてはまだまだ初学者の部類ながら考えている次第です。
この記事も数値それ自体ではなく、考え方のひとつの事例としてどなたかの参考になれば幸いです。
関連記事です。
税制改正で海外赴任者にも使いやすくなったNISA。2度目の駐在があるかもしれないので、メリットを存分に活用したいところ。
こちらはアメリカ留学の費用についてTwitter上でいただいた情報を総まとめにした記事。現時点でこの金額なので、自分の子供の時代にはいくらになっていることか。
コメント
こんにちは。こんと申します。
当方もアメリカ在住3年目に突入し、アメリカ滞在中に資産運用出来ないかと調べていたところ、へらじかさんのブログに出会いました。帰国後の記事も継続下さっており、どのような事が起こり得るのかが想像しやすいためとてもありがたいです。今後も楽しみに拝見させていただきます。
コメント欄で恐縮ですが質問させて下さい。以前の駐在時のブログにて、Firstrade証券口座についてもお話し下さっていたと思いますが、私も例に漏れずこの件で立ち止まってしまっています。
帰国後の運用について担当者へ確認すると、始めからInternationalを開設するように言われており、是非Domesticで開設されたへらじかさんが帰国後にどのようにされているか、ご教授頂けると幸いです。
お忙しい中恐縮ですがよろしくお願いいたします。
http://moosefukui.hatenablog.com/entry/HowToOpenFirstradeAccount2018
こんさん
記事にお目通しいただきありがとうございます。FIrstradeの担当者が言う通りにしておくのが良いと思います。できれば記録を残しつつ。担当者によってケースバイケースということは、ご存知の通りアメリカではよく起こります。後で不当な扱いを受けた際に抗弁できるよう、そちらの言ったとおりにやったと言えるだけの準備があると安心ですね。
自分は今でも運用で使っていますが、対応の事例は2年も前ですし、今この状況があっているかどうかは誰にもわかりません。余計な情報でこんさんをミスリードすることは控えます。