サラリーマン大家 アパート経営1周年の収支と出来事のまとめ

30代からの資産運用

2020年5月にアパート1棟を購入しいわゆる「サラリーマン大家」になってから丸1年が経ちました。

一応の節目として収支状況や起こった事を簡単にまとめてみます。


最初に書いておきますが、1年間の収支だけで不動産投資/賃貸経営の成功・失敗を語るには短すぎるというのが持論。

最低でも5−10年スパンで振り返るべきかなと思うのですが、初々しい (であろう) 1年目の心境とともに書き残しておくのも何か意味があるかなと考えて綴ります。


取得した物件のスペック

  • 利回り:約11%
  • 交通:一都三県の駅から徒歩10分以内
  • 構造:木造2階建
  • 築年:法定耐用年数超過
  • 総戸数:8戸(満室稼働中)


総額は4000万円超で9割融資。

これまで不動産に縁はなくツテも何もなかったので自分で見つけた業者さんとの取引。

当日まで騙されてはいないかとビクビクしながら書類にハンコを押し、終日気を張ってめちゃくちゃ疲弊した思い出とともに自分の不動産経営がスタートしました。


決済日がほぼ誕生日だったので、人生で最も高い「自分へのプレゼント」になりました。

初心者大家 1年目の収支

上記アパートから得られた1年間の家賃収入と、返済や経費を差し引いた手残りキャッシュフロー(税引前) がこちら。

  • 家賃収入 約480万円
  • 手残りキャッシュフロー 約140万円

融資の返済や経費の内訳についてはどう見せるか考えてグラフ化してみました。

家賃収入480万円から融資の返済・経費・修繕費などを差し引き、11月の水漏れ修繕に対する保険金が下りたのでそれがプラスされ、最後に修繕積立金相当額48万円を手残りCFから除き将来へプールする様子をそれぞれ青と赤で表しています。

こういうグラフが見やすいかどうかは好みの問題かと思います。


金融にお勤めの方はExcel表形式でそのまま見るのを好まれる印象。
自分も段々とそれに慣れてはきましたが、サマリーはグラフ化するのが好きです。


ちなみに数値の計算方法や用語の定義の細かいところは投資家さんによってまちまちだったりするので、自分のグラフもあくまで参考程度という扱いでご覧ください。

1年間、不動産賃貸経営をやってみてどう感じたか?

良い点悪い点双方あったものの、トータルではかなりプラスになりました。

それは収支の面はもちろん、人生経験としても。


2020年5月から今日までの主な出来事を時系列で挙げてみます。

こんな時のためにTwitterで不動産関係のツイートをするときには #へらじか不動産 とタグ付けして後で自分が見つけやすいようにしているので、それを引用しつつ。

高額の融資と決済をする恐怖

これは決済当日のツイート。

仕事で扱う4000万円と、個人で融資を受けて支払う4000万円とでは重みが違うなーというのを身をもって実感。

決済前の不安はもちろん、決済後数ヶ月間にわたって返済が滞る夢を見ました

初の家賃入金で有頂天

購入後、初の家賃が自分の手元に届いたのは6月。

初月である5月分は決済時に全オーナーとの間で相殺したので、5月は銀行への返済は発生するのに入金はないという経験をしました。


会社勤めをしてても入出金に直接触れる部門には居ないので、経験として面白いなと、だんだんと経営している実感がついてきたり。

そして初の家賃入金!

この喜びと興奮はよく覚えてます。

収入もさることながら、ああ、自分は騙されていなかったんだという安堵

融資の仮申込から数ヶ月間続いた長いながい緊張感からの解放です。


そして、会社員としての給与収入の他に家賃収入もあると、給料日が2回あるような感覚に。


これは1年経った今でもやっぱり嬉しいし、心の支えになります。

税務も自分で対応

個人事業主としての開業届、青色申告の申請、税務署への相談等々はプロにお任せすべきか迷いましたが、最終的には自分で実施。

税務署に相談に行き、調べながらやるのは正直面倒だったけれど、終わった今振り返ると知識がついていく実感があって楽しかったです。

楽しかった、なんて小学生みたいな表現ですが、毎年勤め先で源泉徴収の対応くらいしかしてこなかったので税務に対する知識は小学生レベル。

一通り経験して流れや仕組みを肌感覚で知れたのは良かったなと。


来年はきっとまた「めんどくさい」って言ってるとは思いますが。

アパート漏水・修繕・保険請求

11月に入って初めてのトラブル発生。

アパート2階で水漏れして、階下まで被害が出ました。


ほとんどの対応は管理会社さんがやってくれたものの、原因の特定や被害総額の確定まで約1週間はハラハラして会社員としての本業には身が入らず


築古なのでいつかはあるだろうと思ってましたが、いざ来てみると嫌なもんですね。


この時、Twitterで先輩大家さんたちがRTで拡散してくれたり、アドバイスをくれて優しさが本当に心に染みました。

月並みですが、いずれは自分もそちら側へ、と思わずにはいられません。


そのアドバイスのおかげもあって、火災保険の請求もスムーズに完了。

修理費は約20万円。うち16万円くらいが保険で返ってきたので手出しは4万円くらいで済みホッとしました

満室経営御礼

トラブルらしいトラブルは上記の漏水だけで、退去もなかったので1年間満室経営をすることができました。


購入時はいわゆるオーナーチェンジで、満室状態で引き継いだので幸運なことにそれが維持された、というだけなのですが。


強いて言うなら社会人向け間取りだったのでコロナ禍でも退去がなかったのかもしれません。近隣の学生向けアパートはリモート授業のあおりを受けて退去続出だったと管理会社さん談。


上のツイートは2020年末のものですが、満室はこの記事を書いている今まで丸1年継続。


おかげさまで冒頭の通り、しっかりとキャッシュが手元に残る結果に。

これはもちろん嬉しいんですが、5−10年スパンで見れば良い年も悪い年もあると思うのであまり浮かれずにいたいと思います。



というのは建前で、本音はめちゃくちゃ嬉しいです!


投下した初期費用 (600万円超) の回収が前倒しで進んでいることになるので、以降の年に余裕ができることで精神的にかなり助けられます


・・・などと浮かれていたら案の定、初の退去連絡が。世の中うまくできてます。


不動産賃貸経営 2年目の抱負

大きな方針としては、焦らず着実に規模拡大を狙いたいと考えています。


まずは4月末で退去する部屋の原状回復と入居付に専念予定。


GWを使って、簡単なリフォームは自分でやってみたいなと妄想中。

基本は業者さんへ依頼する予定ですが、比較的時間が取れそうなタイミングなので、何事も経験かなと。



その後は2棟目の購入に向けて金融機関の開拓を。

1棟目は仲介業者さんの紹介だったので、次は自分でもちゃんと動こうと考えています。


すでに商工会加入という布石は打ってあるので、夏になればマル経融資の権利が発生予定。

これを皮切りに持てるカードを増やしていきます。



年内に2棟目が買えるかどうかは分かりませんが、2021年初から頭にあった転職を一旦見送り現職を最低2年は続けることにしたので、その期間内に2棟目が持てたと考えています。


幸い1棟目はまずまずのスタートを切ることができたので、2手目で焦ってヘタを打たないことを第一に。



初心者が経験した不動産投資1年目のハイライトや感想は以上です。

ここに挙げていない細かいエピソードについてはTwitterの #へらじか不動産 タグからご覧ください。




最後に繰り返しになりますが、1年目の結果だけ切り取ってもあまり意味はないと思っています。

儲かってる風を装って自分の利益に引き摺り込む人も少なからずいるのが不動産の世界。

この記事を読んで不動産投資/賃貸経営に興味を持った方は一呼吸おいてから、ぜひ広く浅く情報を仕入れて慎重に行動されることをお勧めしますし、安直に盲目に一攫千金を狙ってやるようなものではないと思います。





使い古されたフレーズですが、投資は自己責任で。


それでもその一助として、自分の記事が参考になれば幸いです。



関連記事です。

2020年初から春にかけて自分が1棟目のアパートを買うまでの流れはこちら。実際にはその前1−2年間の下調べ期間もあり、ステップを10個に分けて解説しています。



不動産はあくまで資産運用の選択肢の一つ。自分の資産を把握し、家族のライフステージに合わせていつどのくらいの金額を運用に回せるのかを計算するのが最も大事だと考えています。
参考までに、自分の総資産の棚卸しとライフプランです。

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